ブックタイトル温泉名人がおすすめする おおいたおんせんガイドブック

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温泉名人がおすすめする おおいたおんせんガイドブック

2温泉豆知識湯の「個性」を楽しむ4湯めぐり「七つ道具」名湯とはどんな湯でしょうか。温泉名人と呼ばれる人は湯の「個性」を評価しています。温泉は一湯一湯みな個性が違い、一つとして同じ湯はありません。色、香り、味、湯ざわりを五感で感じ取り、湯の個性をしみじみ心行くまで味わい、こんな湯があったのかと感動することこそが湯めぐりの醍醐味です。オンリーワンの個性がきちんと前面に出て見事に花開いている湯に出会うと、思わず「名湯だ!」と口走ってしまうのです。反対に、分析書を見ると本来は極上の個性を醸すであろう湯なのに、浴槽ではカケラも味わえない悲しい施設もあります。これは途中で心無い加工が施されているためで、国宝に放火するがごとき愚行と憤慨せずにいられません。3「温泉分析書」を読む浴室に掲示される「温泉分析書」。これが読めると温泉めぐりは格段に楽しくなります。まずは「成分総計」をチェック。1、000mgが単純温泉か塩類泉かの境目で、これより多いと「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」など立派な泉質名が付きます。次に「pH」を見ましょう。0~14で「7」付近が中性。酸性だと数字は小さく、アルカリ性だと大きくなります。pH3以下は酸性泉で刺激的な浴感、pH8以上でミネラルが少ないとヌルヌルする美人湯系です。人気急上昇なのは保湿成分の「メタケイ酸(H2SiO3)」。3ケタだと立派な保湿系の湯で、大分県にはとても多いのです。自分の「好きな成分」を決めると、入湯が一層趣深いものになりますよ。温泉名人ならコダワリの七つ道具をそれぞれ持っているものです。お気に入りのタオル持参は当然として、コップはぜひ携帯し飲泉に使いましょう。何せ源泉が激アツだと手で触れませんからね。「文字記録」派はタブレットやスマホで脱衣所にて湯の印象をすかさず”執筆“します。「数値大好き」派はpHメーターや試験紙で酸性かアルカリ性を調べて喜びます。中にはORP計という湯の鮮度が測れる機材を持ち込み、引き湯の距離を推定するツワモノも。新鮮な温泉は個性がより前面に出て素晴らしいのです。湯にコダワリを持てば自然と身に付ける道具も洗練されていきます。自分に最適な七つ道具を持って、さあ温泉に出陣しましょう!豆知識豆知識豆知識5119